2010年宇宙の旅

宇宙ものSFと言えば、『2001年宇宙の旅』ですが、その続編、『2010年宇宙の旅』が文庫で出てたので読んでみた。木星で消息を絶ったボーマンと、ディスカバリー号を回収に向かうお話。2001の謎がすべて明らかに!・・・って事だけど、あの映画の不可解な終わりはそれなりに小説で補完していたし、そんなに目新しい事はなかったんだけど、面白かった!
俺は、映画『コンタクト』の、この広い宇宙、気が遠くなるような寂しい時間と距離の果てで、焦らなくても、ゆっくりとがんばれば、色々な希望が未来に待っている、という感じがとても好きなんだけど、この小説も、木星、という遠い距離、そしてさらに遠く、そして未来に向かう感じが、とても心躍らされてうきうきしたのでした。
でもねー、映画はいまいちだったな・・・。小説もシチュエーションは同じなんだけど、ソ連アメリカの冷戦が続いていて、その2国の人々が宇宙船の中だけでも友情を育む・・・ってのを、映画だと全面に出していて。それがやけにベタで、ソ連崩壊後のこの21世紀では、ますます現実味がなく。映画『2001』ほどミステリアスでもなかったし。
そしてさらに2061も小説出てるんだよね・・・もういいかな・・・。