ビーチ

かなり前にビデオで『ビーチ』を見たんですが、ついこないだもテレビでやってたのでちょっとだけ見たんですが。ヒッピー村のリーダーの女性って『オルランド』の主役の人なんですね。ほんと歳とらねーなぁ。
昔長年つきあってた彼女が、レイブにハマって徐々にヒッピー風に精神世界の人になってしまい色々あってふられちゃった俺としては、レイブカルチャーとか精神世界系とかヒッピーカルチャーみたいなものがそれ以来どうもダメなんだけど、なんかそんな事を色々思い出しちゃう映画なんだよね。
バックパッカーのディカプリオはタイでガンジャやったりしてるうちに色々あって秘密のヒッピー村のあるビーチにたどり着く。ラブ&ピースでフリーでセックスでハイな時間を過ごすが、色々不穏な展開に・・・みたいな映画なんだけど、『フォレストガンプ』のヒロインの生き様と同様に、俺の想像する『ヒッピーカルチャーのはじまりと終わり』ってのを象徴しててある意味興味深い。

『ハッピーに楽しく生きれる哲学を考案したぜ!』(ヒッピーの発祥)

『ドラッグだってセックスだってやり放題だって!俺も仲間に入りたい!』(ヒッピーの流行)

仲間に入れない・入らない人『なにアホな事やってんだよ』
vs
ヒッピー『なんで楽しい事してるのにダメなんだよ!こんなに最先端の俺たちをやっかんでるのか?そう!俺たちは特別な存在なんだ!』(そろそろ思想に歪みが生じ、さらにメンバーのほとんどはもはや思想なんてどうでもいい楽しみたいだけの人たちだけ。んでここで東大紛争が起こったりエイズ流行ったりする)

『やっぱし崩壊しちゃった。卒業してヤッピーにでもなっとく?』
そして、思想があって夢を持ち続けたいいだしっぺの彼女は島に残り、流行にのっかっただけの他のメンバーは街に帰り、一番嫌悪してたはずの普通の人に戻る。
・最近の日本でも、レイブカルチャー界隈では澱みたいにいまだヒッピーみたいなおばさんを見かけたりするけど、同い年くらいでレイブにどっぷりはまって高尚に精神世界を語ってた『特別な人たち』も、もはや
『いやぁ俺も昔は結構ワルでね、インドでガンジャやりまくったりしててさぁ』
なんて語ったりする、一番嫌悪してたはずの『普通の人』になってるこの頃。しょせんどんな思想に従事していようが、終わってしまえば過去のギャグにしかならないせつなさやバカバカしさ!そんな事を思い知らせてくれるこの映画のパワーはなかなかです。
にしてもヒッピーカルチャー。ちょっと気になるのでもうちょっと追求してみようかしら。