ホームレス

不況なのもあってここ数年テレビで、定期的に『ホームレス密着ドキュメンタリー』みたいな番組を見かけます。
『やむをえない理由でなってしまったホームレス。日銭を稼ぐ裏通りの生活の中にある悲喜交々。そんな彼の、自立への道程を映し出します』
みたいなやつ。こないだはストリートパフォーマーかなんかが出てて、その前に見たのは若者で最終的にホストになってたっけ。
ホームレスになる事情は人それぞれで、それはそれで『ホームレス?あらかわいそうね』とか思うし、それなりに生活手段とか面白かったりするからつい見ちゃうんだけどさ。でもさー。お涙を誘う割に、どうも突っ込みどころが多くて。
ホームレスがいざこざを起こして警察に連れて行かれる場面。ずーっと密着取材してて事情を知ってるはずなのに、結局警察に連行されるまで他人ヅラで映し続けるカメラ。えぇ!カメラ撮ってる場合じゃなくて助けなよ!とかさ。
『こんなに真面目な彼ですら就職できません。日本の企業はまだまだ差別が激しくて』っていう彼はマスコミ志望つってなかった?なんだったらお前のテレビ局で雇ってやれよ!とかさ。
なんつーか、愛と正義に満ちあふれてるようでいつつ、全然他人事な感じ?あれはいったい何なんだ。何なんだって金儲けなんだろうけどさ。『俺ベジタリアンだから〜』つって毛皮のコート着て言ってるような支離滅裂さを感じます。
ま、そりゃ警察にはかかわり合いたくないし、ホームレスなんて雇いたくないのはわかるんだけどさ。ちょっと偽善が過ぎるんじゃないの?と思った次第です。